FIND OUT
ひぃが車を出してくれて、私たちは近所の大型スーパーにたどり着く。
家財売り場できゃいきゃいはしゃぐ私と志乃ちゃんを見て、ひぃと夜人くんはげんなり
している。あらら。
「……なぁ、俺らあっちで座っててもいいか?」
ひぃが少し離れたベンチを指さす。
「いいけど、後で荷物持ってね」
「……あー、ハイ」
情けなく言ってすごすごと去る。二人で。
その背中を志乃ちゃんと見守ってから、
「あの二人ってさ――」
と、ぼそりと呟いてみる。
「あやしい」
志乃ちゃんが意外とはっきり答えた。
「うわあ、きっぱり言い切る? いちお、二人とも彼氏でしょう?」
「それは一応なだけだし」
あ、このテーブルいいなあ。小さすぎず大きすぎす。
「見たところ、ひぃが夜人くんを好きなんだけど、気付いてないって感じ?」
「たぶん」
あの部屋、ベッドはあったから、そろえるのはパソコンを置くテーブルと本棚ぐらいで
しょ。……本棚はそんなに大きくなくてもいいかな。
「ちなみに志乃ちゃんは?」
「え?」
「志乃ちゃんはどっちかが特別に好きとかは?」
あ、そういえばあの部屋、カーテンなかったっけ。買うかな。
「いや、ありえない」
「よし。じゃあ、決めた」
欲しい物の値段を指で簡単に計算する。カーテン買えるなあ。いや、窓の大きさ測って
ないじゃん。しかたない、今度。
「あの二人、ひっつけよう」
ひぃには『奈千佳』と呼ばせた。志乃ちゃんには『奈千佳ちゃん』と。そして夜人くん
には『奈千佳さん』。
深い意味なんてなかったけど、ちょうどいいから面白そうだし、気を使って那波くんと
呼ぼう。
あーしかし、家出るにしても、カードは持ってきて良かったわ。便利便利。